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SPIプロパティ株式会社では、
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コラム

底地の価格はどう決まる?「相続税評価」と「実際に売れる価格」が違う理由

2026-09-30
底地の価格はどう決まる?「相続税評価」と「実際に売れる価格」が違う理由
「底地を持っているけれど、いくらくらいで売れるのか分からない」
底地のご相談を受けていると、こうした声をよく耳にします。
底地は、一般的な更地や戸建用地と比べて価格の決まり方が少し特殊です。
土地そのものは所有しているものの、その土地の上には借地権があり、借地人の方が建物を所有している。

そのため、地主さんが自由に使える土地ではありません。

この「自由に使えない」という点が、底地価格を考えるうえでとても重要になります。

今回は、底地を所有している方に向けて、
「底地の価格は何を基準に決まるのか」
「なぜ相続税評価と実際の売却価格が違うのか」
「少しでも良い条件で売るためには何を見るべきなのか」
という点を、できるだけ分かりやすくご紹介します。


底地の価格は「土地の相場×底地割合」だけでは決まりません

底地の価格を調べようとして、最初に「借地権割合」という言葉にたどり着く方は多いと思います。
たとえば、路線価図に「借地権割合60%」と表示されている地域であれば、
借地権60%
底地40%
という考え方になります。
仮に、その土地の完全所有権としての価値が1億円だった場合、
「底地は40%だから4,000万円くらいなのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、実際の売却価格がそのまま4,000万円になるとは限りません。
ここが、底地査定の難しいところです。
借地権割合は、相続税評価などでは非常に重要な指標ですが、実際の売買では、
「誰が買うのか」
によって価値が大きく変わります。
第三者が底地を買ったとしても、その土地を自由に使えるわけではありません。
建物を建てることもできませんし、自分で住むこともできません。
基本的には、借地人から地代を受け取りながら所有することになります。
つまり、一般の土地と比べると利用価値が低く、買い手も限られるため、実際の市場価格は理論上の底地割合より低くなるケースが多いのです。


地代はいくら入っているのか

底地価格を考える際に、非常に重要なのが「地代」です。
たとえば、
月額地代8万円
年間地代96万円
の底地があったとします。
仮にこの底地を2,000万円で購入する場合、
年間96万円 ÷ 2,000万円
ですから、単純な表面利回りは約4.8%です。
ただし、地主には固定資産税や都市計画税の負担があります。
年間の固定資産税・都市計画税が20万円であれば、実質的な収入は年間約76万円です。
すると、
76万円 ÷ 2,000万円
で、実質的には約3.8%となります。
このように、底地を投資対象として購入する買主は、
「地代はいくらか」
「固定資産税はいくらか」
「利回りは何%になるか」
という視点から価格を考えます。
地代が長年据え置かれている場合や、固定資産税に対して地代が低い場合には、底地価格が伸びにくくなることがあります。


更新料や承諾料も価値の一部です

底地から得られる収益は、地代だけではありません。
契約内容やこれまでの経緯によっては、
更新料
名義変更承諾料
建替承諾料
条件変更承諾料
などが発生することがあります。
たとえば、次回更新まで10年程度という底地であれば、
「あと10年間の地代収入」
だけでなく、
「更新時にどの程度の更新料が見込めるのか」
も査定上の要素になります。
もちろん、更新料は必ず受け取れるものではありません。
契約書の内容や過去の支払実績、地域の慣行などによって判断が変わります。
それでも、更新時期が近い底地と、更新したばかりの底地では、買主の見方が変わることがあります。


実は「借地人に売る」と価格が変わることがあります

底地を考えるうえで、最も重要なポイントの一つがこれです。
底地は、
「誰に売るか」
によって価格が変わります。
第三者が底地を買っても、自由に使える土地にはなりません。
ところが、借地人が底地を買う場合は事情が違います。
借地人はもともと借地権を持っています。
そこに底地を取得すると、
借地権+底地
となり、土地建物が完全所有権になります。
これは借地人にとって大きなメリットです。
たとえば、
・毎月支払っていた地代がなくなる
・更新料の問題がなくなる
・建替えや売却の際の地主承諾が不要になる
・不動産として売却しやすくなる
・金融機関からの評価が変わる可能性がある
といった効果があります。
そのため、一般の底地買取業者が2,000万円程度と評価する土地でも、借地人なら3,000万円、あるいはそれ以上で購入する合理性がある場合があります。

ここだけを見ると、
「それなら借地人に直接売ればいいのでは?」
と思われるかもしれません。

確かに、借地人への売却は有力な選択肢の一つです。
ただし、実際には必ずしも簡単ではありません。

借地人への売却が簡単とは限りません

借地人が土地を買うメリットがあるからといって、必ず購入してくれるとは限りません。
実際には、
「土地を買うほどの資金がない」
「今のまま地代を払っていた方がいい」
「地主から提示された金額では高い」
「そもそも土地を買うつもりがない」
といったケースもあります。

また、長年続いている地主と借地人の関係だからこそ、価格交渉が難しいこともあります。
地主側としては、
「高い金額を提示すると関係が悪くならないか」
「安く言い過ぎて損をしないか」
「こちらから売却の話を出すことで、相手に何か警戒されないか」
と悩むこともあります。

借地人側からしても、
「なぜ急に土地を買ってほしいと言われたのか」
と警戒することがあります。
つまり、借地人への売却は価格面では有利になりやすい一方で、交渉そのものが難しいケースも多いのです。


専門業者に売るという選択肢

そこで選択肢になるのが、底地を専門に扱う買取業者への売却です。
専門業者は、底地を取得したあとに、
借地人へ底地購入を提案する
地代収入を得ながら保有する
将来の更新時期を待つ
借地人との権利調整を行う
といったことを前提に買い取ります。
そのため、地主さん自身が借地人と直接価格交渉をしなくても、底地そのものを売却することができます。
もちろん、借地人へ直接売る場合より価格が低くなることはあります。

ただし、
・早く売却したい
・相続した底地を整理したい
・借地人との交渉を自分で行いたくない
・今後の地代管理から解放されたい
・契約関係が複雑で自分では判断できない
という場合には、専門業者への売却が現実的な選択肢になります。
「一番高く売れる方法」と「一番負担なく売れる方法」は、必ずしも同じではありません。


土地そのものの価格も非常に重要です

底地であっても、当然ながら土地の立地は重要です。
同じ地代、同じ借地条件でも、
駅徒歩3分の土地と駅徒歩20分の土地
では、将来的な価値がまったく違います。
底地を購入する業者は、
「今の地代収入」
だけを見ているわけではありません。
将来、
借地人が底地を買う可能性
借地権を地主側が取得する可能性
借地人と共同で土地を売却する可能性
借地権と底地が一体化する可能性
まで考えて査定します。
もし将来的に完全所有権になった場合、その土地が5,000万円なのか、1億円なのか、2億円なのか。
この違いは、底地価格にも影響します。
特に東京都内や駅近など、土地価格が高い地域では、第三者底地としての利回りだけでは説明できない価格になることがあります。


「相続税評価が高いのに、買取価格が安い」のはなぜ?

地主さんからよく聞かれる疑問です。
「税務上は3,000万円くらいの評価なのに、買取業者からは1,500万円と言われた」
このようなケースは珍しくありません。
理由は、相続税評価と実際の市場価格では、見ているものが違うからです。
相続税評価は、税金を計算するための評価です。
一方、実際の売買価格は、
「その土地を買って何ができるのか」
「どのくらい収益が出るのか」
「将来いくらで売れるのか」
という市場の判断で決まります。
底地は自由に利用できないため、税務上の評価と実勢価格が大きくずれることがあります。
反対に、借地人が購入する場合には、税務上の底地評価に近い金額まで上がるケースもあります。
ですから、
「底地割合が何%だから、この価格」
と単純に決めることはできないのです。


底地を売る前に確認したい5つのポイント

底地を売却しようと考えた場合、まず確認しておきたいのは次の5点です。
  1. 現在の地代はいくらか  
  2. 固定資産税・都市計画税はいくらか  
  3. 借地契約の更新時期はいつか  
  4. 借地人は土地を購入する可能性があるか  
  5. 完全所有権になった場合の土地価格はいくらか
特に5番目は重要です。
底地だけを見ると価格が低く感じても、土地そのものの価値が高ければ、借地人への売却や将来の権利整理によって価値が大きく変わることがあります。


底地は「いくらで売れるか」だけではなく「どう売るか」

底地を所有している方に一番お伝えしたいのは、
底地は、売り方によって価格が変わる不動産
だということです。
一般の土地であれば、近隣の坪単価を調べれば、ある程度価格が分かります。
しかし底地の場合は、
地代
税金
借地契約
更新時期
借地人との関係
土地そのものの価値
将来の権利整理
まで含めて考える必要があります。
そして、
借地人へ売るのか
底地専門業者へ売るのか
そのまま保有するのか
によっても結果は変わります。
借地人へ売ることで高く売れる可能性はありますが、交渉が難しいこともあります。
一方で、専門業者へ売却すれば、価格は多少下がっても、
早く現金化できる
借地人との交渉を引き継いでもらえる
地代管理や更新対応から解放される
というメリットがあります。
底地は、単純に「一番高く買う相手」を探すだけではなく、
どれだけ早く、確実に、負担なく売却できるか
まで含めて考えることが大切です。
「古くから持っている土地だから」
「毎月地代が入っているから」
という理由だけでそのままにしている底地でも、改めて調べてみると、思っていた以上の価値がある場合があります。
反対に、相続税評価が高くても、実際の市場ではなかなかその金額では売れないこともあります。
底地を相続したもののどうすればよいか分からない。
長年地代を受け取っているが、今の価格が適正なのか分からない。
借地人に売るべきか、専門業者に売るべきか迷っている。
そのような場合は、まず現在の地代や契約内容、土地の相場を整理し、借地人への売却と専門業者への売却の両方を比較するところから始めてみると、その底地に合った売却方法が見えてきます。
底地は、一般的な不動産とは少し違います。
だからこそ、売却を考え始めた段階で、底地を扱っている専門業者に一度査定を依頼してみることも、その土地の価値を知る一つの方法です。

SPIプロパティ 國島

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